そのエサの与え方、間違っていませんか?エサを出しっぱなしにするデメリットと正しい与え方
「ドッグフードはあげっぱなしで無くなったら足す」。愛犬のエサをこんな風に与えていませんか?実はこのやり方は間違っています。「いつでも食べれるように」「食が細いから」などといった理由で、いつもエサを置いておくことは愛犬にとって良いことではありません。
エサをやりっぱなしするデメリット
エサを出しっぱなしにすることには、どのようなデメリットがあるのでしょう。
消化不良の原因になる
お腹が空くと唾液が分泌され、消化が促進されます。しかし、いつでも食べれる状況にあると、消化酵素の分泌が減少するため、消化不良の原因になります。また、血糖値がなかなか下がらないため、動脈硬化など病気のリスクが高まります。
衛生面が良くない
エサを長時間出しっぱなしにすると、風味や鮮度が落ちます。食いつきが悪くなることはもちろんですが、唾液などから雑菌が繁殖するため、衛生上良くありません。
健康状態がチェックできない
「食欲はあるか」ということを確認することは、毎日の健康チェックに欠かせない項目です。しかし、いつでも食べれる状態にあると、今日は食欲があるのかが判断できなくなってしまいます。
飼い主のいうことを聞かなくなる
犬の社会では、順位の上のものからエサにありつけるという法則があります。そのため、いつでもエサがあるという状況は、「自分のほうが順位が上」と認識させてしまいます。そうすると、飼い主のいうことを聞かなくなることはもちろんですが、いつでも飼い主を守らなくてはならないという責任感を抱き、ストレスを感じるようになってしまいます。
正しいエサの与え方
「エサの出しっぱなし」は良くありません。では、どのようにエサを与えればいいか良いのでしょうか。
毎日決まった時間に与える
基本健康な成犬はには、1日の適正量を朝夕の決まった時間に、2回に分けて散歩の後に与えることが理想です。1日に1回でも良いのですが、空腹の時間が長いとイライラしたり、血糖値の上下が激しくなるため、2回に分けるほうが良いでしょう。消化力の低い子犬や老犬には、1日の量を3回に分けるなどの工夫をしましょう。
仕事の都合上、朝早く夜遅い生活のかたでも、毎日規則だたしく与えれば、犬もそれに合わせて体内リズムを作ることは可能ですので、なるべく出しっぱなしは避けましょう。
残した分は処分する
なるべく決まった時間にエサを与え、20分ほどしても残している場合は、出しっぱなしにするのではなく、エサを処分します。そうすることにより、この時間に食べないとエサがもらえないことを愛犬は学習し、時間に合わせてお腹を空かすため、食いつきが良くなります。
また、いつも食べているのに今日は残しているなどといったときには、体調不良のサインかもしれません。ほかになにか変わったことはないかなど、愛犬の様子を細かくチェックしましょう。
間違ったエサの与え方まとめ
エサをいつまでも出しっぱなしにすることは、
- 消化に良くない
- 不衛生
- 健康状態のチェックができない
- 飼い主のいうことをきかなくなる
といったデメリットが多く存在することがわかりました。正しいエサの与え方としては、毎日決まった時間に与えることや、残したエサは出しっぱなしにせずに処分することが大切です。
「忙しいから犬が食べ終わるのを待っていられない」という飼い主さんも、エサを決まった時間にのみ与えることで、空腹になり「だらだら食い」を解消することが出来ます。
私たち人間の環境で暮らしていくことは、犬にとっては理解できないことがたくさんあります。犬よりも知識の高い私たち人間が少し工夫をすることで、飼い主と愛犬の関係をより良いものに変えることができるのです。