人から愛犬にうつってしまう危険性のある病気
私たち人間と犬とでは、体の仕組みが全く違います。ですが、同じ病気を発症することがあり、それは人から犬へと感染することもあるんです。
大切な家族の一員である愛犬に病気をうつしてしまうことがあるとすればとても気になる問題であり、感染の危険性を減少させる努力が必要となります。どのような病気に気を付ければいいのでしょうか。
リバース・ズーノーシスとは
「リバース・ズーノーシス」という言葉をご存じでしょうか。リバース・ズーノーシスとは、ペットなどの動物から、人へと感染する病気をことを言います。
その逆で、動物から人へと感染する病気を、ズーノーシスと呼んでいます。動物と人との間で感染してしまう、共通の病気を「人獣共通感染症」と言い、さまざまな感染症が危惧されています。
「人と動物との共通感染症一覧」(東京都福祉保健局東京都動物愛護相談センターHP)
このようにさまざまな共通感染症が心配される中、人から動物へと感染するリバース・ズーノーシスが南極以外の多くの国で報告されているそうなんです。
「ヒトが犬にうつす可能性のある6つの病気」(BIGLOBEニュースより)
感染症というと、動物から人への感染を心配しがちですが、人から動物への感染もとても重要で、なおかつグローバルな問題となっています。
人が動物にうつす危険性のある病気とは
「リバース・ズーノーシス」人からペットなどの動物にうつしてしまう危険性のある病気にはこのようなものが挙げられます。
白癬
またの名を皮膚真菌症とも言う白癬は、真菌によって引き起こされる皮膚病です。直接的な接触や、使用したタオルなどを使いまわすことによって感染します。
ムンプス
日本人にはおたふくかぜという名前で知られているのがムンプスです。人から人への強い感染力と比べ、人から動物への感染力はあまり強くないと言われていますが、ワクチンを投与するなど、十分な予防が必要です。
サルモネラ菌
もともとは動物からの感染が主となる悪菌ですが、人から動物に感染する可能性もあります。吐き気や嘔吐、下痢、発熱、頭痛、腹痛などを引き起こすと言われています。
ジアルジア
あまり聞き慣れない名前の感染症ですが、一度感染すると下痢症状を引き起こすと言われている病気です。きちんと手を洗うなど、衛生管理に努める必要があります。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
動物への感染はまれであると言われていますが、感染が疑われた症例があるとのことで、注意が必要です。外耳炎、膿皮症,膿瘍及 び膀胱炎を引き起こす危険性があります。
結核
結核菌によって感染する病気で、動物にも感染する呼吸器感染症です。日本では乳児期に結核の予防接種を受けますが、まれに大人になってワクチンの効果が切れ、結核を発症するケースもあるため注意が必要です。
感染症ですが、人から動物への感染の心配がない病気はこちら。
- インフルエンザ
- はしか
- 水疱瘡
- プール熱
- 百日咳
- リンゴ病
- 手足口病
- 結膜炎など
どうすれば予防できる?
ペットへの感染を防ぐためには、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。予防法を実践し、人からペットへの感染を防ぎましょう。
- ペットと触れ合う前後は手洗いを行う
- ゲージや食器などを常に清潔に保つ
- ペットとキスしたり、顔を舐めさせたりしない
- 定期的に病院で検診を受ける
まとめ
感染症と言えば、動物から人へ感染すると思われがちですが、中には人から動物へうつしてしまう病気もあります。動物と人間が共通して感染してしまう病気を理解することが重要です。
中には感染してしまうと重篤な症状へ陥る病気もあるため、愛犬との楽しい生活のため、感染しなような予防策を実践しましょう。