水飲み後の咳からわかる危険な病気
水を飲むたびに咳こむ愛犬に、心配になってしまったという経験はありませんか?
水を飲んだ後に起こる咳にはさまざまな理由がありますが、あまり心配しなくてもいいもの、逆になんらかの病気が疑われるものまであるんです。どのような咳が危険なのでしょうか。
愛犬が水を飲んだ後に咳き込んだりむせたりすると危険?
愛犬が水を飲んだ後に咳き込んだり、むせたりしたことはありませんか?散歩から帰ってきて、がぶがぶと水を飲んだ後に咳き込むなど、愛犬がむせている場面に出くわすことも多いのではないでしょうか。
もともと犬はこのような状態になりやすい動物であると言われています。犬は人間のようにゴクゴクと水を飲むという身体構造にはなっていません。
水の中に舌を突っ込み、その舌を後ろに巻き込むことで、水を絡めとるようにして口の中に放り込みます。水が勢いよく喉の奥に入ってしまうことも多く、咽喉や気管における感覚神経が刺激を受けることで、咳き込んでしまうといった構造です。
水を一気飲みしてしまったり、水を床に置いており下を向いて飲むことでむせやすくなったり、また、水の温度が冷たすぎるなどの理由が挙げられますが、ちょっとした工夫で、咳き込まないよう改善することもできます。
このように咳き込みやすい動物であるため、その咳の多くはあまり心配することはないと言われていますが、咳の種類によっては、なんらかの病気を心配しなければいけないケースがあるそうなんです。
「水を飲んだ後の犬の咳き込み?愛犬のカラダの中で何が起こっているのか?」(BIGLOBEニュースより)
水を飲むたびに咳き込むけれど、それ以外の場面では咳をしないのであればあまり心配はありませんが、もしもそうではない場合は、なんらかの危険な病気である可能性も捨てきれないとのことです。
どのような病気が疑われるのか
気になる咳が続いているとしたら、このような病気が疑われるかもしれません。
ケンネルコフ(犬伝染性咽頭気管炎)
ガチョウのような鳴き声に聞こえる乾いた頑固な咳がケンネルコフです。数日で治まらない場合は、肺炎などに悪化するおそれがあります。くしゃみや咳で移る、飛沫感染症です。
気管低形成
咳き込むだけでなく、いびや鼻づまり、息をするのが苦しそうな場合は気管低形成が疑われます。この病気はパグやブルドッグなど鼻ペチャな短頭種に多く見られる先天性の病気です。肥満や加齢などで症状が悪化するおそれがあります。
気管虚脱
この病気は比較的さまざまな犬種に起こりうる病気で、見ているだけで辛くなるほど苦しそうに呼吸をします。気管が変形したりつぶれたりすることによって呼吸がしにくくなってしまうことが原因です。動き回らないよう安静にしておくことが必要。早めの受診が重要です。
根本的な治療はまだないと言われていますが、体重の管理によって症状が緩和されるそうなので、飼い主さんによる食事ケアが大切になってきます。
まとめ
愛犬が水を飲み苦しそうにむせていると、ついつい心配になってしまいますが、その多くはあまり心配することのない原因によるものです。
ですが、明らかにおかしい咳、水を飲んでいないのに咳き込むなどの症状が見て取れるようなら、早めに受診しなければいけません。なんらかの病気が隠されている場合もあります。呼吸器のトラブルを起こしやすい犬種を飼育中の飼い主さんは、とくに注意が必要です。