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パーキンソン病を犬が探知できる可能性とは

2017.08.25

犬は昔から人間とともに生きてきた動物であり、ペットとしてもとても人気のある動物です。

犬の鼻

その能力の高さから、さまざまな仕事を任されている犬ですが、実はパーキンソン病という病気を探知できる可能性があるというのです。どのような探知能力なのか見ていきましょう。

犬のさまざまな探知能力

犬はペットとして、そして私たち人間のパートナーとして、さまざまな役割を果たしてきました。それは犬の能力、知能の高さによるものが大きいと考えられます。

盲導犬や聴導犬、警察犬、麻薬探知犬など、その仕事も多岐に渡ります。犬にはさまざまな能力があると言われており、その能力によって重大な仕事を任されている犬たちもいるそうです。

細菌探知犬・・・病院内のさまざな細菌を探知し、衛生環境を守り集団感染などを防ぐ

糖尿病探知犬・・・糖尿病患者の低血糖を防ぐため、息から低血糖状態をかぎ分ける

このようなさまざまな高い能力を持つ犬たちですが、現在もうひとつの能力に期待が集まっているそうなんです。それが、パーキンソン病探知能力です。

パーキンソン病を嗅ぎ分ける犬の登場も近い??症状が現れる数年前に探知できる可能性」(BIGLOBEニュースより)

さまざまな病気を探知することができる犬は、病気に関する匂いを分子レベルでかぎ分けるそうです。

犬を訓練する際、まずはどの匂い分子が病気と関連するのかを同定することが重要ですが、イギリスの研究チームが、パーキンソン病の匂い分子を同定する研究を行っているというニュースです。

パーキンソン病罹患の可能性をかぎ分ける犬の能力の研究

パーキンソン病を犬が探知できるかという研究を行っているのは、イギリスのマンチェスター大学のシルバーデール博士。

パーキンソン病を患っているミルン氏(Les Milne)の妻、ジョイ(Joy Milne)さんの愛犬スニッファーが、ミルン氏の匂いに変化があることに気が付いたことから、この研究を始めたそうです。

スニッファーに、パーキンソン病と診断された6人と、そうでない6人のシャツの匂いを嗅がせたところ、見事にパーキンソン病患者をかぎ分けたそうです。

また、まだそうでない6人中、スニッファーは1人のかすかな匂いに反応したそうですが、その8ヶ月後、なんとパーキンソン病であると診断されました。

パーキンソン病とは

パーキンソン病とは、脳の神経の異常によって、体の動きに障害が出る病気です。神経伝達物質である「ドーパミン」が十分に分泌しないことが原因ではないかと言われています。このような障害が現れます。

  • 手足の震え
  • 歩幅などが小さくなる
  • バランスが取れない
  • 筋肉が萎縮
  • うつ症状
  • 睡眠障害
  • 便秘など

パーキンソン病は進行していく病気です。そのため、早い発見が重要となります。犬の探知能力を使えば、このような症状が出る前に発見することも可能となります。

ただし、かぎ分けたその匂いがなんの匂い分子であるか確定していないため、新たにパーキンソン病の皮膚分泌物を検査する研究に着手したとのことです。研究結果が期待されます。

Dogs could sniff out Parkinson’s disease years before symptoms appear」(The Telegraphより)

まとめ

パーキンソン病は、脳内の神経の異常によって、体が震えたり動きが小さくなったり、またうつ症状などの精神症状も現れる病気です。

そんなパーキンソン病を探知できる能力が犬に備わっているかもしれないと、イギリスの大学教授が研究を始めたそうです。これにより、症状が現れる前の早期段階からの治療が可能となり、症状の重症化を防げるのではないかと期待されています。

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